コラム――『傷を負った世界』 - AUTOMATON

幼いころ、両親に連れられて行ったゲームセンターでのことだ。もはやその作品が何だったのかすら覚えていないのだが、私は巨大な筐体の前に座って、画面をじっと見つめたままコントローラーを操作し、ディスプレイが映し出す極彩色の世界に夢中になっていた。