第97回センバツ高校野球〜白球を、春の風に託して

春の光を浴びながら、阪神電車が静かに走る。湾岸の風を連れて淀川を渡り、武庫川を越えると、車内にアナウンスが響く。 「次は甲子園、甲子園。球場前です。甲子園の次は西宮に停まります」 夢の球場は始発でも終着でもない。通過点。 2024年、甲子園球場は開場100年を迎え、歴史は静かに101年目へと足を踏み出す。新たな…