澄 毅 [Light is blank(光の空白)]

私が彼の作りだす光を初めて見たのは、かつて四谷三丁目にあった自主企画ギャラリー・明るい部屋でのことだった。折り鶴を焼き尽くす炎と残った灰の写真は、彼の祖父が原爆に遭遇した事実と、今この時代を生きる私たちの意識を繋げる触媒として存在しているように思えた。 災禍によって失われた過去、もう触れることができ…