未だ遠いフロントエンド

金曜が最終出社だった。 社内wikiにお別れの言葉を書いていたら、とうに日の出の時間を過ぎてしまっていた。 午前五時の烏丸通りは生暖く、鳥類の他にはタクシーと、夏でも冬でもない湿度だけが道路を満たしていた。 日付が変わったからといって、この身体の所有者が変わるでもなく、両足にこれまで通りの命令を送り、ゆっ…