僕の兄貴は運転手

あれからも〝彼〟(兄貴)は出現し続けている。 ずっといるわけではなく、姿を見せることもあれば 僕の体内から、声だけが聞こえてくることもある。 テレパシーとか気配とかで話すのではなく、 まあ、普通に見えて、普通にしゃべる。 そして、これがまた、説明しにくいのだが、 眼前に出現した兄貴(以後こう呼ぶことにする…