僕らの時代-2

一方、孝弘はというと、 森ノ宮の木造アパートの実家に一人で暮らしていた。 両親はすでに亡くなり、彼の兄弟とも音信不通だった。 電話も通じず、ケータイの番号も知らなかったので、 一度、日本へ帰国した折に彼を訪ねたが返事は無く、 近所に住む顔見知りの大家さんに話を聞くと、 家の中にはいるみたいなのだが、 家賃…