物語る亀
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小説『お手洗い純恋歌』
男子トイレの個室に広がっていたのは、呑み屋といえども近年稀に見るゲロの海でした。 父はよく申しておりました。 酒は人生の小便だと。 誰もが触れたくないだろうし、忌み嫌うものだろうが、生きている限り毎日やらなくてはならないことだ、と。 それは毎日飽きることもなくアルコールを摂取し続けて、母に小言を言われ…