物語る亀
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通勤途中に小説を〜短編小説 『怪物たちのいるところ』
太陽がジリジリと肌を焼くように鋭く差し込む。コンクリートがその熱を反射し、頭まで覆ったパーカーの中にまで入り込むようだ。この暑さでも薄手とはいえ、長袖のパーカーを羽織った大男は、しかしその見た目と裏腹にその顔に一切の汗をかいていなかった。 もう何十年どころか、何百年も前に作られたような精巧な装飾とは…