山田詠美著「無銭優雅」レビュー。死を覚悟しながら、今日という日を慈しむ。

二人の世界では「無銭優雅」でも、はたからみれば「呑気な貧乏人」なんだろうか(いや、そんなこともないと思う!)読みながら気持ちが右往左往する、刹那を生きるキリギリスな恋物語だった。 そしてもう、これはわたしの人生か?と思うほどに、中年に差しかかる自分にリンクした小説だった。 無銭優雅 (幻冬舎文庫) 作者:…