紙本著色行く春図〈川合玉堂筆/六曲屏風〉 文化遺産オンライン

場所は長瀞という。溪流に舟水車三つを停め、散り行く桜花に晩春の情感を画く。川合玉堂(一八七三~一九五七)は、独自の自然観照にたち温雅なそして清澄な気品ある作風を展開して、近代日本画の形成に一役割を果たしている。全体に白緑っぼい調子で、表現...