桐野夏生の『抱く女』を読む

70年代全共闘運動の終焉 『抱く女』は、日本の現代女流作家を代表する桐野夏生(68歳)が2015年に発表した、自伝的色彩を持つ青春小説である。 それをこのブログで取り上げるのは、先だって書いた記事( 『全共闘運動はまだ総括されていない』 )を補完する意味がありそうに思えたからだ。 というのは、この小説が、全共闘…