達而録
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中国学と円城塔『文字渦』(下)
前回はこちら はじめに 『文字渦』について引き続き語ってみます。 少し内容に踏み込んで書くとは言ったものの、短編集でありながらそれぞれが緩やかに関連を持ち大きな世界を作っているこの作品自体の枠組みの話は、私には手に余る代物です。今後の人生で何度も読み返す中で、ようやく「そうだったのか」と気が付く所も沢…