凍傷すら生ぬるい—『八甲田山』が魅せる絶望の純度

映画『八甲田山』は、世界映画史において最高傑作の一つであり、クライマーにとっては呪いの映画である。一コマたりとも無駄がなく、169分の上映時間は究極の凝縮であり、崇高なる昇華。 映画は人間が成し得る最大の饗宴であり、『八甲田山』がそう。原作は新田次郎『八甲田山 死の彷徨』。日本史に眠っていた明治35年の雪…