三島由紀夫「班女」論 : 能楽「班女」と日本古典文学における〈花子〉と〈実子〉の系譜 | CiNii Research

三島由紀夫「班女」は、『近代能楽集』の五作目として、昭和三十年一月「新潮」に発表された。本稿では、まず能楽「班女」の特徴を挙げて三島作と比較し、その特質や三島の観能体験が、本作にどのように生かされているかを考察する。次に、〈待つ〉女性と〈待たない〉女性が日本古典文学でどのように描かれてきたかと、そ…