ツェルマット小話 〜村のお祭り

ゴルナーグラートから、精も根も尽き果てへとへとになって歩いて戻ると、ツェルマットではお祭りの最中だった。 狭く短いメインストリートにはテーブルが並べられ、臨時カフェが作られて、みんな思い思いに過ごしている。すごい人出だ。 その一角に、ピアノマンならぬキーボードマンがひたすら弾き語りをしている。僕はこ…