cocoroducsi
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第五章 往還の祈り
朝になりました。霧が晴れて、木々の葉が光っています。子どもは、土の森の静けさのなかで目を覚ましました。 鳥の声が、どこか遠くから重なって聞こえます。胸いっぱいに空気を吸いこむと、昨日よりも深く呼吸ができる気がしました。 焚き火のあとにまだ小さな煙が立っていて、おじいさんがその灰を手ですくい、土の上に…