友愛は薔薇の香りと共に

 目の前に置かれたティーカップには、赤色の紅茶が注がれていた。  本居小鈴はそれを見て、こう思った。まるで薔薇みたいね、と。  薔薇は嫌いではない。人里に住んでいる身としては馴染み...