鬼のいぬ間に

 その村に疲弊した隻腕の女が現れたのは、もうじき日も暮れようとしている時分であった。この時間に独り身で、しかもこんな山奥の村に来るのは怪しいとしか言えなかったが、住人は誰もが親切で...