ルーミアと哲学的な蟹

 ルーミアが森のほうに視線を向けたのは、木が倒れる大きな音がしたからだった。  妖精の喧嘩か、妖怪の諍い事か―どちらであろうがルーミアにはどうでもよかったのだが、少し興味がわいたの...