是枝裕和 著『映画を撮りながら考えたこと』より。新文科相の就任会見の記事を読みながら考えたこと。

残された学生時代の詩や作文、官僚時代の福祉についての論文を一つひとつ繙くと、行政側に立ったひとりの良心的な人間が福祉切り捨ての時代のなかで自己崩壊していく過程が感じられました。このように、取材で発見したものを構成に組み込むことで、番組はより複雑な現実に対峙できる強度を持つ、ということを僕はこのとき…