『呻吟語を読む』 P53 大塩平八郎にしてもそうであります。彼があの幕末のまさに崩潰せんとする政治、その社会的現実の矛盾・頽廃に日夜苦悩しておったればこそ、これを読んで痛いほどこたえたのです。 学問というものは常にその時代と自己というものに切実に徹してやらなければ、それこそ空論というか、単なる知識・雑識…