『人物・学問』 P9 およそ煩わしく面白からぬことの多い人世において、夜の一時を独り静かに偉人の伝記や好きな書を読み耽るほど楽しいことはない。その時こそ生き返るような感じが身心に満ちてくる。その時こそ高きものへの憧れがひたすらにわが心をうつと共に、彼も人なり我も人なりというような奮発や自負心、来て見れ…