近藤 健二: 日本語の起源 ――ヤマトコトバをめぐる語源学 (ちくま新書) ホモサピエンスの出アフリカからの壮大な議論だという忘れがちな視点を

日本語の話者の祖地が旧満洲の西遼河河畔であるとのNature論文が話題を呼んだのは少し前のことだった。 その学説以上に、中国から朝鮮半島経由、といったあたりに引っかかった御仁が多かったようで、近代国家成立とともに生じたナショナリズムの弊を体現する有様に笑ってしまった。個人的には、長江より南の人々(広東、ベ…