【現代詩】「巡 回」 眠らない湿った金属の機械のイメージ 現代詩の試み

巡 回 夜の工場では眠れない どれほど多く 湿った物影があっても どれもが大きすぎ 間隙を すぐに生温かい 獣の息が満たすので しかし眠れない夜 迷い込むのは 遠い工場 なつかしく 影が揺れ スチームが 雲のように流れ 地面には 大きな穴がいくつも あいていて そのどれかに 僕のなかの 僕ではなかったものを ひねりだし …