安達としまむら10 | 安達としまむら | 書籍情報 | 電撃文庫・電撃の新文芸公式サイト

 私は明日、この家を出ていく。しまむらと一緒に暮らすために。私もしまむらも、大人になっていた。「あーだち」 跳ね起きる。「おぉでっ」 派手に後退した私を見て、しまむらが目を丸くした。両手をおどけるように上げる。下りて目にかかる髪を払いながら、左右を見回して、ああそうだと理解していく。マンションに移…