黒沢貞次郎(4) | タイプライターに魅せられた男たち・第51回(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

1901年5月、黒沢は日本への帰国の途に付きました。エリオット&ハッチ社の輸入代理店として、開発したばかりのカタカナ・ブック・タイプライターを、日本で売りさばこうと目論んでいたのです。東京の京橋区弥左衛門町に、黒沢商店という名の小さな店を構えた黒沢は、さっそく、ブック・タイプライターの売り込みを始めまし…