第34書簡「紅色の浪漫──追悼・唐十郎氏」

寺山修司という鬼才の錬金術師、はたまた希代のペテン師の、呪詛と倒錯と哀愁の劇世界に夢中になっていた10代の折。何だか妙な響きを持って記憶にへばり付く、とある名前を見聞きした。 異国人のような妖しさと益荒男(ますらお)のような逞しさを併せ持つその名の由来には、「唐土(もろこし)(中国の古語)に十人の強者…