明治大正埋蔵本読渉記
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『髑髏団』(幽霊屋敷) 小原柳巷
1916年(大5)三芳屋刊。小原栁巷(りゅうこう)は経済雑誌の記者だったが、欧米の冒険小説に着想を得て、自分なりの小説を都新聞に連載したところ、大いに人気を獲得したという。向島の小松島にある旧大名屋敷は大実業家に買取られた後に荒廃し、幽霊屋敷と呼ばれていたが、ある義賊の結社が秘かに拠点とする。その実業家…