『女優 菊園露子』 三宅青軒(緑旋風)

1911年(明44)三芳屋書店刊。前後2巻のやや長編。筋の進行、展開ともに新聞の連載小説風に出来ている。ヒロイン菊園露子は劇団女優の花形だが、その出生に秘密がある。伯爵家の庇護の下に演舞をはじめ諸芸全般を極め、護身術も備えた絶世の美女という設定。殺人、失踪、誘拐、暴力沙汰など身辺に次々に起きる危機を乗り…