第三話:「目的と事実」

アルバンドラ王国領内、テギルスの森。この場所に、見晴らしの良い丘がある。その丘にある一本の大木の根本に、シ・ノヴァへの伝達を行った使者が腰掛けていた。そこへ間も無く、一人の老人が現れた。 老人は使者に視線を合わせず、少し俯きながら話し出した。「ご苦労であった、我が国王と言えどもやはり、シ・ノヴァ様を…