書痴の廻廊
id:Sanguine-vigore
野球に熱狂するひとびと ―戦前戦後で変わらぬ熱気―
一 戦運我れに拙くて無残や敵に屠られぬつづみを収め旗を巻き悄然として力なくいくさの庭を退(しりぞ)きし今日の悲憤を如何にせむ。 一見軍歌か何かのような印象を受けるが、これは紛うことなき野球の歌だ。 戦前、東大内部のリーグ戦に於いて不敗を誇った法医学チーム。ところがこの「常勝球団」が、ある年の春期リーグ…