書痴の廻廊
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陸運元会社の誕生 ―日本通運への軌跡―
前島密と佐々木荘助。 日本物流史に巨頭として名を印せられるに値する、この両名が再び顔を合わせたのは明治五年四月の某日のこと。「司」から昇格を果たした駅逓寮(・)に、前島が佐々木を招喚するという形をとった。 目的は、不毛なる郵便戦争の終結にある。 およそ二年ぶりに再会した佐々木荘助の印象を、前島密はその…