交錯

交錯 悲しいこともあるという 僕は生い茂る草の中に隠れ 愛しいものを愛しいと言える季節を待っている 夜明けの街の冷えた空気を吸って気づく もう秋 ビルの間に明けるオレンジ その色はふるさとと同じ 悲しいって言ってもいいかなぁ 目の前で倒れ込む彼女(ひと) 捨て置いたけど 優しい人でありながら 傾ぐ思いもあるだろ…