さよならだけが(宮本七生)

勧酒 于武陵 勸君金屈卮滿酌不須辭花發多風雨人生足別離 于武陵の漢詩『勧酒』の一節を「花に嵐のたとえもあるぞ、さよならだけが人生だ」と訳したのは、小説家の井伏鱒二ですが、そこからその部分を受けて「さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう」と自身の詩『幸福が遠すぎたら』にて綴ったのは歌人であり劇作…