『334』 トマス・M・ディッシュ

再読。8年前に読んだ時はさっぱり分からなかったが、今回は凄い作品だとようやく気づいた。ひと言で言えば「大人のSF」。閉塞された未来社会において日常の小さい悩みや怒りや寂しさに耐えながらわびしく生きる人間の切ない姿が、周到な構成と豊富で斬新なアイディアで容赦なく描かれる。凡百のSFにありがちな子どもっぽい…