盲牌する。

全ての麻雀打ちが夢想するシーンがある。 南四局一本場。一着とは20100点差のラス目。 スポットライトの下。溜息が響く。考えるべきは他にない、勝負か。 「......リーチ!」 手堅く三着に上がるために勝負を避ける手はあった。しかし、弱い。何より直感がそれを選ばせなかった。 牌山に手を伸ばす。力が入る。 掴んだ牌を…