短編小説『ランプ・妖精・ミルクフランス』

ランプの中には妖精がいて、その妖精が光を放っているものだと私は子どもの頃信じていた。すべての光は妖精の光。私はそう思っていた。どのタイミングで真実を知ったのかは今となっては思い出せない。でも、どこかの瞬間にランプの中に妖精なんていないこと、そもそも妖精なんていないことを私は知ってしまって、あとはど…