大江健三郎が「1970年代の若者」に与えていた「鮮烈な衝撃」…その生々しい実感を振り返る(堀井 憲一郎) @gendai_biz
大江健三郎が小説『死者の奢り』を発表したのは、東大在学中の昭和32年(1957年)夏のことである。第38回芥川賞の候補となるも開高健が受賞して、『死者の奢り』では取れなかった。そして次の第39回芥川賞を『飼育』で取る。昭和33年の夏のことである。