神武天皇の墓所は三ヵ所あった!? 幕末の混乱期、荒れ果てた「暴汚」「霊威」の地に決定した「ある事情」。

「神武天皇陵」は、現在の奈良県橿原市にある「畝傍山東北陵」だ。しかし、もとからこの地だったわけではないという。おもな候補地だけで三ヵ所があったが、奇妙な経緯で、現在の地に落ち着いたのだ。『神武天皇の歴史学』(外池昇著、講談社選書メチエ)からその成り行きを見ていこう。