花火大会とウクライナ人

「お前が寂しかろうと思ってな」 2008年8月1日、自宅近くの大濠公園では恒例の花火大会が催された。 千恵が亡くなって約3週間。まだ、現実を受け止めることができなかった頃だ。 僕たち親子は、バルコニーにデッキチェアを並べて、夜空に上がる花火を眺めていた。 千恵の遺影と5歳の娘。娘はまだ「死」の意味が分かってな…