連載 吹奏楽とロック 5

高校三年生の初夏になった。 私は、大学には行かずに、直接、就職する予定であったから、のんきな高校生活を送っていた。 この時代は、大学に進学する方が少数派であった。そして、私には、進学コースの受験生の姿が気の毒に見えていた。 当時は、『就活』なんて言葉は無かった。 経済が右肩上がりだったので、常に人手不…