どのような世界にも器用、不器用はあるようだ。

ひと息ついでに、マンションのエントランスホールへ郵便物を受け取りに行くと、顔見知りの管理人さんがフロアの一角にしゃがみ込んでいた。 声をかけると、下手な蜘蛛の巣があると言って手招きするものだから、「ん~蜘蛛は苦手なんです」と心の中で呟きながら恐る恐る、下手な蜘蛛の巣とやらを見にフロアの一角へ近づいた…