原始仏教を西田幾多郎の哲学から考えてみた 〜本当の仏教は死後の世界を語らない?〜

日本の仏教学者の中には、釈尊は本来、輪廻という思想に否定的であったとする意見もよく見受けられます。 この説に基づくならば、当時、釈尊が説法した時代のインドでは、「生天」や「輪廻」といった思想が強く人々の中に根付いて(民衆の一般常識となって)いたため、人々へ説法する以上は人々の一般常識からスタートする…