腹が減る純文学。小川国夫 『重い疲れ』

人がなんで本を読むかというと、頭が良くなりたいとか、頭が良いように見せたいからとか色々あると思いますが、純文学歴30年の私から言わせてもらうと、どうしても夕飯の時に酒がないとやっていけんとか、煙草がないとどうにもあかんとかそういうのと同じで、日常において自分に染みついた強力な仕草として、本を開くとい…