『これはペンです』円城塔著

初めて読んだ円城塔作品。雑誌『小説新潮』に掲載された二作品を収録。 小耳にはさんでいた難解という評価どおり、最初はとっつきにくかった。しかし読み進むにつれて、インターネットで厳密な文章を求められてきた人間として、感覚的に納得できるようになっていった。 表題作では、文字情報でのみ叔父のことを知る姪が、…