『燃える家』 田中慎弥 / 圧倒的な筆力で描かれ、炎のように燃えさかる 

『燃える家』 田中慎弥 ★ 講談社 2019.5.12 読了 表紙を見て、まるで新潮文庫の三島由紀夫作品のようだと思った。きっとそう感じたのは私だけではないだろう。これだけで、あの重厚で美しい文章を味わえるのかという期待感を持つ。田中慎弥さんの『共喰い』は私にとってはなかなか好みだった。「燃える」から連想するのは…