書に耽る猿たち
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『敵』筒井康隆|日常の飽くなきまでの細かい観察と妄想
『敵』筒井康隆 新潮社[新潮文庫] 2024.11.07読了 75歳の独居老人渡辺儀助のとりとめもない独白が続く。住んでいる家がどうとか、預貯金やら、老臭やら、身の周りのものなど自身の想いがつらつらと、滑稽な語りで綴られる。長編小説というくくりになっているが、タイトルがついた7〜8頁程の掌編が束になっているようなイ…