令和元年日本のマニフェスト――『天気の子』評註

0 はじめに 忘却、象徴、祈りと解釈学 本作は現代の日本を舞台とするフィクションであるのみならず、現実の日本の裏面を画面に克明に記録するとともに、象徴天皇制を持つ日本に内在する制度的強制/忘却を如実に示している。 これは牽強付会として一蹴できる解釈ではない。 例えば、晴れ間を望んで「オカルト」や「神頼み…