Fiore[連作短編]〜「立葵」

立葵 令和四年三月二日起筆鈴木茂雄 僕は夏になると背だけ高くなるあの立葵という花が好きじゃない。 それはまだ小学生のころの記憶が原因かもしれない。 僕は休みの日になると、息子を連れてよくバイパス沿いのホームセンターを訪れる。 そんなとき必ず息子に引っ張られて、ペットコーナーを見学に行く。 近づくにつれて…