【書評】ことばと国家(田中克彦)

1981年初版の古い本。控えめに言っても、非常に良い本である。 本書の内容をわたしなりに一言で要約するならば、この世界に存在する「正しいことば、美しいことば」と「間違ったことば、訛ったことば、劣ったことば」の違いは、単に人為的に決められているだけにすぎない、ということである。 本書は、言語についてかなり…